「ジェルネイルに興味があるけど、やり方も順番もわからない」
「ネイルをしてもすぐに取れてしまうから、長持ちさせる方法を知りたい」
ジェルネイルをしたことがある方のなかには、「サロンへ通わず、自分でネイルに挑戦してみたい」と、思った方もいらっしゃるでしょう。
自分でできるようになれば、気分やシーン別など好きなタイミングでジェルネイルができますし、サロンに使う時間とお金の節約にもつながります。
一見、難しそうに見えるかも知れませんが、正しい手順とポイントをマスターすれば、初心者の方でも綺麗に仕上げることが可能です。
本記事では、ジェルネイルの手順や必要な道具、長持ちさせるためのポイントについて解説します。
セルフジェルネイルに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
ジェルネイルのメリット
ジェルネイルのメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
ジェルネイルの性質上、マニキュアと比べてデザインのバリエーションが豊富で、長い間楽しめるのが大きな魅力です。
また作業時間が短く、手軽に綺麗なネイルが仕上がるのもジェルネイルを選ぶメリットと言えます。
それでは、各メリットについて解説します。
さまざまなデザインを楽しめる
ジェルネイルはマニキュアよりもデザインの幅が広く、自由度が高いのが特徴です。
シンプルなデザインやイラスト、パーツなどをたくさん埋め込んだ、多彩なアートを楽しめます。
ジェルの特性上、固めてしまえば色同士が混ざることはありません。
逆に、固めなければ自由に色を作り変えることができ、何度でも修正できます。
パーツの上からジェルをコーティングしておけば、いつの間にか取れてしまう心配もありません。
また、アートだけでなく、爪の長さを調整することも可能です。
やり方次第で、さまざまなデザインを楽しめるのが、ジェルネイルの大きな魅力です。
硬化するまでが早い
ジェルネイルの1番のメリットともいえるのが、硬化時間の早さです。
UVライトやLEDライトを使って固めるので、圧倒的に待ち時間が短いのです。
一方、マニキュアは自然乾燥により固まるため、乾くのに時間がかかり何度も塗り重ねることで、さらに時間を要します。
乾いたと勘違いしてしまうと、気付かぬうちにヨレてしまうこともあります。
その点、ジェルネイルなら片手分が1分程度で硬化するため、何分も待つことはありません。
重ね塗りしたとしても、乾くまでの退屈な待ち時間に悩まされることがありません。
長持ちする
長くても1週間ほどしか持たないマニキュアと比べ、ジェルネイルはかなり長持ちします。
ジェルネイルと爪をきちんと密着させて固めることで、強度が生まれ、よほど強い力が加わらない限り欠けたり、剥がれ落ちたりすることはありません。
より丁寧な下処理や正しい手順、小まめなアフターケアをすれば、3〜4週間ほどは綺麗な状態でジェルネイルを楽しめます。
マニキュアがすぐ剥がれてしまう方、頻繁にネイルを変えない方には特におすすめです。
仕上がりが綺麗
仕上がりの綺麗さも、多くの人がジェルネイルを選ぶ理由のひとつでしょう。
粘り気のあるジェルネイルは硬化すると、ぷっくりしたツヤのある質感に仕上がります。
爪が輝くことで手元全体が明るい印象になり、手先が美しく見えます。
マニキュアでもトップコートでツヤ感を出せますが、ジェルネイルの方が仕上がりの綺麗さとツヤ感は断トツです。
ジェルネイルを塗る際に必要なもの
ジェルネイルをするにはメインとなるジェルのほかに、いくつかネイルツールが必要です。
最低限必要なものと、準備しておくと楽にケアできるものに分けてまとめてみました。
すべてのツールを揃えるのが理想ですが、始めのうちは最低限必要なものだけでも準備しておきましょう。
最低限必要なもの
以下の10点は、ジェルネイルをするのに必要不可欠なものです。
ドラッグストアや100円ショップでも、入手できる物もあるので、購入しやすい価格アイテムから試してみて、使いやすいものを揃えていくのがおすすめです。
ベースジェル | 最初に塗る下地となるジェル |
カラージェル | 色やデザインの主となるジェル ベースジェルの次に塗る |
トップジェル | 最後に仕上げとして塗るジェル |
UVライト・LEDライト | ジェルを硬化させるためのライト。 (ジェルの種類によって、UVとLEDに分かれる) |
ネイルブラシ | ジェルを塗るためのブラシ |
ネイルファイル | 爪の形や表面を整えるための専用ヤスリ |
ウッドスティック | ケアやジェルの修正、パーツをつける際に使う細い木の棒 |
キューティクルオイル | 甘皮処理のあとに塗る保湿オイル |
エタノール | ジェルを拭き取る際に使う消毒用のエタノール |
コットン | 消毒や拭き取りの際に使う |
ジェルネイルを綺麗に仕上げるには、どのツールも重要です。
「ネイルファイル」は爪の形や長さを整えるだけではなく、表面の凹凸を整えて細かな傷をつけるのにも使用します。
「キューティクルオイル」は甘皮処理後のケアのために必要なツールで、保湿することで爪の乾燥を防ぎ、ジェルネイルを剥がれにくくします。
上記のように、紹介したどのツールにも、ジェルネイルを美しく保つために欠かせない役割があるのです。
準備するとケアなどが楽になるもの
次に紹介するのは、持っているとケアが楽になる便利なツールです。
ジェルネイルに限らず、ほかのネイルや普段のネイルケアでも使えるものがあるので、ぜひ準備しておいてください。
ジェルプライマー | 自爪とジェルを密着させるための液体 |
キューティクルリムーバー | 甘皮を柔らかくする液体 (余分な角質や汚れを除去しやすくする) |
キューティクルニッパー | 甘皮をカットするためのニッパー (皮膚を傷つけることなく甘皮処理できる) |
キューティクルプッシャー | 甘皮を押し上げるためのスティック (主に甘皮処理の際に使う) |
上記4点は、ジェルネイルの前に行う下処理の際に使うツールです。
「ジェルプライマー」はジェルネイルと爪の密着度を高めるため、根元のみに使い、ジェルが浮くのを阻止します。
「キューティクルリムーバー」、「キューティクルニッパー」、「キューティクルプッシャー」の3点は、甘皮処理に使用するツールです。
甘皮を適切に処理しておくことで根元から塗りやすくなり、自爪とジェルの境目が目立たなくなります。
ジェルネイルを塗る順番
それでは、ジェルネイルを塗る順番を紹介します。
以下のジェルを順に塗り、塗る作業と硬化を繰り返しながら仕上げます。
- 順番1ベースジェル
- 順番2カラージェル
- 順番3トップジェル
ベースジェルを塗り終わったら、ジェルネイルに対応したライトで硬化します。
硬化時間はLEDライトで30秒〜1分ほど、UVライトで2〜3分ほどが目安です。
上手にジェルネイルを塗るコツは、落ち着いて丁寧に塗ることです。
はみ出して皮膚に付いても、硬化する前にエタノールで拭き取れば修正できますので、慌てずに作業しましょう。
【順番1】ベースジェルを塗る
最初に塗るのは下地となるベースジェルです。
ベースジェルにはジェルと自爪を密着させる役割があり、表面をなめらかにすることからムラになりづらく、爪への色素沈着も防ぎます。
ネイルブラシの片面、筆先半分ほどの量のベースジェルを取り、爪の中央あたりにのせます。
そのまま爪先、根本、サイドの順番で一方向に筆を動かしながらジェルを塗ります。
表面だけではなく、先端や横の部分も忘れずに塗りましょう。
根本を塗るときは、爪の中央から甘皮に向けて、優しく押し広げるようなイメージで筆を動かすと綺麗に塗れます。
最後に、表面全体を優しくなじませますが、塗りムラができるようであれば、少量を加えながら均一になるよう整えてください。
下記の記事では、ジェルネイルでムラができた際のごまかし方を紹介しているので、伴わせて読んでみてください。
【順番2】カラージェルを塗る
次に、メインとなるカラージェルを塗ります。
ベースジェルを硬化させた際に残った未硬化ジェルは、拭き足らずにそのままで大丈夫です。
上から重ねて塗っても問題ありませんので、安心してカラージェルを塗ってください。
カラージェルは、基本的に同じ色を重ね塗りします。
デザインや使うジェルの色によっては、ジェルを塗る度に硬化させながら1〜4回ほど塗り重ねて仕上げます。
もし色ムラができてしまっても、カラージェルを重ねて目立たなくすることも可能です。
【順番3】トップジェルを塗る
いよいよ仕上げの工程である、トップジェルを塗ります。
ほかのジェルよりも少し多めに取り、厚みが均一になるよう爪全体をコーティングします。
ライトで硬化後、残った未硬化ジェルをエタノールでしっかりと拭き取れば、ジェルネイルの完成です。
ジェルをそのままにしておくと、ベタついて曇ってしまうので、忘れず綺麗に拭きとりましょう。
ジェルネイル前の下処理の順番
ジェルネイルをする際には、爪の下処理が大切です。
上記で紹介した、最低限必要な道具を使いながら、以下の手順で行います。
- 順番1エタノールなどで指を消毒する
- 順番2爪の形を整える
- 順番3甘皮を処理する
- 順番4爪の凹凸を整える
- 順番5油分を除去する
- 順番6ジェルプライマーを塗る
下処理を怠ってしまうと、ジェルが均一に塗れないことからムラとなり、仕上がりが綺麗に見えません。
また、爪にきちんと密着しないので取れやすく、長持ちしない原因にもつながります。
綺麗なまま長く楽しむためにも、省かず丁寧に行うよう心掛けましょう。
【下処理1】エタノールなどで指を消毒
初めに、指全体を消毒します。
爪に汚れや油分が残っているとジェルが密着せず、剥がれる原因となります。
キューティクルオイルやハンドクリームを塗っている際は、事前に洗い流しておくとスムーズです。
用意したコットンにエタノールを染みこませ、指全体を優しく拭きながら消毒してください。
【下処理2】爪の形を揃える
ネイルファイルを使い、理想の爪の形になるよう長さと形を揃えます。
爪の形や長さが揃っていると、よりジェルネイルが綺麗に映えます。
爪を削る際は、一定方向に動かすよう注意してください。
往復しながら削ると、爪に負担をかけてしまい「二枚爪」などのトラブルになる可能性があります。
あまり力を入れずに、同じ方向で削るのがポイントです。
ジェルネイルには爪の状態によってはできないことがあり、下記の記事で詳しく説明しているので、気になる方は読んでみてください。
【下処理3】甘皮処理
余分な甘皮が残っていると、ジェルが根元から塗れず剥がれやすくなるため、ジェルを塗る前に処理しましょう。
甘皮処理をすることで爪の乾燥を防ぎ、ジェルを綺麗に塗りやすくします。
まずは、ぬるま湯を用意し、指を10分ほど浸し甘皮をふやかしてください。
水気を拭き取ったあとは甘皮に沿ってカーブを描くよう「キューティクルプッシャー」または「ウッドスティック」で、甘皮を少し押し上げ、角質を除去します。
取り切れない角質や余分な甘皮を「キューティクルニッパー」でカットすれば、甘皮処理は完了です。
【下処理4】爪の凹凸を整える
ジェルネイルをしっかりと密着させるために、爪の表面のツヤを消す程度に軽く削ります。
表面がツルツルしていると、上手くジェルが乗らず剥がれやすくなるのです。
力を入れすぎると爪が薄くなってしまうので、「目の細かいネイルファイル」を使用し、削り残しがないよう優しい力で整えます。
ネイルファイルで削っていくと、次第に粉状のカスが溜まるため、爪に残らないよう払っておきましょう。
【下処理5】油分除去
ジェルを塗りやすくするために、爪の表面に残った油分除去が必要です。
ここでしっかりと拭き取っておけば、仕上がりの美しいジェルネイルになります。
油分除去の仕方は、エタノールを含ませたコットンでサッと拭き取ります。
消毒も兼ねて、爪の裏側も忘れないように爪全体を拭きましょう。
ジェルネイルの油分除去については、以下の記事で詳しく説明しているので、気になる方は参考にしてみてください。
【下処理6】ジェルプライマーを塗る
最後に、爪の根元へ「ジェルプライマー」を塗れば、下処理は完了です。
根元から浮いてきやすいジェルを、より定着させるために使うジェルプライマーは、接着剤代わりとなる液体なので、全体に塗る必要はありません。
ほかには、自爪の殺菌効果も期待できます。
ジェルネイルを塗る際の注意点
ジェルネイルを綺麗に長持ちさせるためには、道具の準備や下処理のほかに、塗ったあとのケアも大切です。
塗っている最中のジェルの扱い方でも、仕上がりに影響しますので、ぜひ以下の4つの注意点を覚えておきましょう。
ここからは各注意点について、詳しく解説します。
手の塗る順番は利き手から
まずは、利き手側から塗り始めましょう。
慣れないうちは、利き手じゃない方でネイルブラシを扱うのはとても難しく感じるでしょう。
爪に何もしていない状態で作業した方が、ネイルブラシが扱いやすいため、利き手側から塗り始めます。
初心者の方は、面積が小さい小指から塗るのがおすすめです。
ブラシを短めに持ちながら手を固定し、焦らずゆっくり塗ると、利き手ではない方の手でも綺麗に塗れます。
UVライトできちんと乾かす
ジェルネイルに使用するジェルは、基本的にライトに当てないと固まりません。
マニキュアのように、自然乾燥や風に当てても乾かない性質があるからです。
そのため、ジェルネイルをする際はしっかりとライトに当て、固める作業が必要となります。
硬化時間はメーカーによって変わるので、きちんと確認しましょう。
定められている硬化時間よりも短い時間で照射を終えると、きちんと固まっていないことがあるので要注意です。
固まらなかったジェルを拭き取る
ジェルをライトに当てて硬化させても、どうしても表面に固まらない「未硬化ジェル」が残ってしまいます。
ベースジェルやカラージェルを硬化させた際は、拭き取る必要はありません。一方、トップジェルを硬化させたあとは、未硬化ジェルを拭き取らなければなりません。
未硬化ジェルは、エタノールを染みこませたコットンで拭き取ります。
爪全体を覆いながらコットンを置き、滑らせるように拭くのがポイントです。
一気に拭き上げられるので拭き残しがなくなり、ツヤのあるジェルに仕上がります。
コットンにジェルが付いたまま拭くと、トップジェルのツヤが曇ってしまうため、一度拭いた面は使わないよう気をつけましょう。
ネイルオイルで保湿する
ジェルネイルを長く楽しむには、小まめなケアが必要です。
「ネイルオイル」で爪の根本をケアすることで乾燥を防ぎ、ジェルネイルを長持ちさせます。
甘皮部分にネイルオイルを塗り、マッサージするように根本部分になじませましょう。
甘皮が保湿されることで仕上がりも美しくなり、ささくれもできにくくなります。
ジェルネイルの簡単でおしゃれなデザイン
ジェルの特性を活かして、さまざまなデザインを楽しめるのが、ジェルネイルのよさでもあります。
まずは簡単なデザインからマスターして、どんどんデザインの幅を広げていきましょう。
ジェルネイルを始めたばかりの方でも、簡単におしゃれを楽しめるデザインは以下の3つです。
それぞれのデザインについてご紹介します。
ワンカラーデザイン
初心者におすすめなのは、単色で仕上げる「ワンカラーデザイン」です。
ワンカラーデザインは、ほかのデザインの基礎ともいえるシンプルなデザインなので、マスターしておくと、あらゆるシーンに活用できます。
淡い肌なじみのよいカラーを選べば「オフィスネイル」にもなりますし、原色や濃い目のカラーで目を引く派手な印象にもできます。
凝ったデザインやアートが必要ないことから、失敗しにくく、短時間で仕上がるのも魅力的なデザインです。
ポイントネイル
ポイントネイルは、ワンカラーデザインに「パール」や「ストーン」などのパーツを乗せたデザインです。
シンプルなワンカラーに乗せることでアクセントとなり、おしゃれで華やかな印象を持たせられます。
パーツを乗せるだけなので簡単にでき、付け変えることで飽きることなくデザインを楽しめます。
全部の指にパーツを置くのではなく、片手に対して1〜2本ほどに抑えておくのが、ポイントネイルをおしゃれにするコツです。
グラデーションネイル
グラデーションネイルは初心者でも気軽にできるデザインのひとつです。
単色だけでも濃淡のグラデーションができますし、カラーを変えればカラフルなグラデーションにも仕上がります。
やり方はとても簡単で、ベースカラーを塗ったあとに好きなカラージェルを、少しずつ塗り重ねていくだけです。
ジェルを塗るときは、グラデーションの境目がくっきりしないよう、爪先に向かって幅を狭くしながら塗るのがおすすめです。
色の境目を優しく筆でなじませれば、より自然なグラデーションができあがります。
ジェルネイルの塗る順番ややり方のまとめ
この記事では、ジェルネイルを始める際に必要な道具や下処理方法、ジェルを塗る手順について解説しました。
ジェルネイルは下記の順番で塗り進めます。
ジェルを塗り終わるたびに硬化し、トップジェルの未硬化ジェルを拭き取れば、綺麗なツヤのあるジェルネイルのできあがりです。
綺麗な状態で長持ちさせるには、ジェルを塗る前の丁寧な「下処理」と「アフターケア」が重要となります。
ツールさえ揃えてしまえば何回でも練習できますし、簡単なデザインだと誰でも気軽に楽しめるので、これを機にぜひ挑戦してみてください。