メイクをキープするための必須アイテムである化粧下地は、適切に導入することで仕上がりが格段に美しくなります。
しかし、「メイク前の化粧下地がべたつく」という、悩みを持った方もいらっしゃることでしょう。
上記のような人は、使用方法を間違えている可能性があります。
べたつきは肌へ不快感を与えるうえ、メイク崩れやテカリなどの原因です。
化粧下地がべたつく原因や対処法を紹介するので、正しい使用方法を確認し、メイクをキレイに保ちましょう。
化粧下地がべたつく原因
化粧下地がべたつくときには、以下2つの原因があります。
肌のべたつきは不快感を味わったり、化粧ノリが悪くなったりしますが、下地なしでメイクするとファンデーションが毛穴の奥に詰まってしまいます。
肌トラブルはさらなるべたつきやテカリの原因にもなり、悪循環となりうるのです。
化粧下地は肌をきれいに見せるうえでも欠かせないアイテムですが、間違った使い方をしないよう原因について詳しく見ていきましょう。
化粧下地を厚塗りしている
乾燥しやすくなる化粧下地の厚塗りは、皮脂が過剰に分泌されてべたつく原因になったり、小じわや溝へのファンデーション埋もれを引き起こしたりします。
一方で、塗る量が少なすぎても乾燥や色ムラの原因になるため、適量を守ることが大切です。
使用量の目安は、おおよそ「パール1粒大」です。
部分塗りすることで厚塗りを防ぐ方法もありますが、UV効果を目的に使用する際には全体へ塗りましょう。
種類によっては適量が異なるケースもあるため、必ず説明書を読んでから使用してください。
化粧下地を正しく塗れると、べたつきを防ぎメイクのキープ力も上がります。
メイク前のスキンケアがベタベタしている
化粧下地のべたつきは、メイク前のスキンケアが原因で起きている可能性があります。
メイク前は油分の多い乳液やクリームの使用を避け、しばらく経ってから化粧下地を塗るのがおすすめです。
また、べたつきの背景に「インナードライ」が隠れている可能性もあります。
インナードライとは、皮膚の表面がべたつくにも関わらず、角層の水分量が不足し、乾燥している状態のことを言います。
インナードライは肌の乾燥が原因でべたついているため、保湿ケアを見直しましょう。
化粧下地がべたついたままファンデを塗ると?
化粧下地がべたついたままファンデーションを重ねると、以下の影響があります。
化粧品と肌のスキマを埋めることで密着力を高める下地は、適切な使い方によって肌馴染みが良くなり、ファンデーションの使用量を最小限にできます。
べたついている状態で化粧下地を塗ったとしても、効率よく役割を発揮できず、メイクをするうえで多くの問題点が出てくるので、それぞれ紹介していきます。
ファンデーションの使う量が増える
化粧下地がべたつくとファンデーションの密着力が低くなり、必要以上に重ねてしまいます。
ファンデーションを過剰に使用することで起こるデメリットは、以下の通りです。
■ファンデーションを厚塗りするデメリット
・メイク崩れや白浮き、老け顔の原因になる
・クレンジングで負担がかかり、肌ダメージにつながる
・余計にファンデーションやクレンジングのコストがかかる
べたつきが気になる方のなかには、パウダーファンデーションで抑えようと過剰に重ねてしまうケースもあります。
塗りすぎは肌トラブルの原因にもなり化粧崩れにもつながるため、適量を守るよう心がけてください。
ファンデーションの適量目安はこちらを参照ください。
パウダータイプ | スポンジの1/2 |
リキッドタイプ | 乾きが早いタイプ⇒直径約0.5cm乾きが遅いタイプ⇒1円硬貨大 |
クリームタイプ | パール1.5粒大 |
クッションタイプ | パフを数回押し当てるくらい |
エマルジョンパクトタイプ | スポンジの1/3 |
1日中メイクキープするためには上塗りのみで隠そうとせず、ベースから丁寧に行うことが大切です。
毛穴落ちする
化粧下地がべたつく状態でファンデーションを塗ると、毛穴に入り込む「毛穴落ち」につながります。
べたつきの裏側には皮脂が過剰に分泌している可能性があり、毛穴が開いているのです。
開いた毛穴にファンデーションを塗りこんでしまうと、ブツブツ浮いてみえる原因になり、美しいメイクとは程遠くなるでしょう。
毛穴が気になるときは、部分下地を使用するのもおすすめです。
毛穴落ちや毛穴浮きなど、ファンデーションがブツブツ浮くのにお悩みの方は、以下の記事も参考にしてみてください。
ファンデーションがよれる
油分や皮脂による化粧下地のべたつきは、ファンデーションがよれる原因になります。
ファンデーションがよれる主な原因と対策方法は、以下のとおりです。
原因 | 対策方法 |
・乾燥 ・汗や皮脂の分泌過剰 ・ベースメイクの厚塗り ・スキンケア後に乾かす時間をおかない | ・しっかり保湿する ・自分に合ったアイテムを選ぶ ・メイク前のスキンケアをしっかり浸透させる ・スキンケア用品を乾かす |
スキンケア後に乾かす時間を設けないまま化粧下地を塗るとべたつき、ファンデーションが密着しづらいことから厚塗りの原因となります。
美しいメイクキープを叶えるには、化粧下地のべたつきがない状態でファンデーションを重ねることがポイントです。
化粧下地を乾かす時間
スキンケア後に化粧下地を塗る前には、必ず乾かす時間が必要です。
すぐに化粧下地を塗ってしまうとスキンケア用品が浸透しきれず、肌の水分と油分バランスが崩れるうえ、化粧ノリが悪くなります。
化粧下地を塗り始める適切なタイミングは、指で軽くなでてべたつきがなくなったときです。
化粧下地もスキンケアと同様に、指の腹でしっかりプッシュして馴染ませましょう。
下記の記事では、化粧ノリを良くする方法について紹介しているので、気になる方は読んでみてください。
化粧下地のべたつきを防ぐ塗り方
化粧下地は正しい使用方法により、べたつきを防ぐことができます。
べたつきを防いで化粧下地を使用するポイントは、以下のとおりです。
化粧下地には液体やクリーム、ジェルなど、さまざまなテクスチャーのものがあります。
ノビが悪いからと言って適当に使用せず、必ず製品の使用方法を確認しましょう。
なお、通常のメイクはスキンケア後に下地→ファンデーションの流れで行うことが多いですが、日焼け止めを使用する際は化粧下地の前に塗ります。
べたつきを防ぐ化粧下地の使用方法を、それぞれくわしく解説します。
化粧下地を手で温める
化粧下地は手のひらに出したあと、指で温めながら使用しましょう。
温めることによって化粧下地が伸びやすくなり、肌への密着度も上がります。
さらに、容器から直接つける場合に比べて適量を守りやすくなり、厚塗りによる下地のべたつきも予防できます。
顔の中心から外に向かって塗る
化粧下地は指で頬、鼻の頭、おでこ、あごなどの高い位置に少量ずつのせたあと、中心から外に向かって薄く伸ばします。
色素沈着や日焼けによるシミが目立ちやすい中心部分から伸ばすことで、顔全体をカバーし肌のトーンを均一にできます。
皮膚はとてもデリケートなため、優しい力で塗り広げていきましょう。
スポンジを使用する
スポンジの使用は余分な油分を取り除いたり、化粧下地のべたつきを抑えたりでき、ファンデーションのノリがよくなります。
化粧下地を顔の中心から外側にのばしたあと、スポンジで肌を優しく押さえながら全体に馴染ませてください。
しっかり馴染ませることでメイク崩れも予防できるため、化粧下地は指で塗った後にスポンジを使用するのがおすすめです。
化粧下地がべたつく場合の治し方
予防も大切ですが、いざ化粧下地を塗ったあとにべたついてしまった場合には、以下の方法を取り入れてください。
肌がべたついたままでは不快感もあるうえ、その後のメイクに影響が出てしまいます。
まずは、解説する2つの方法でべたつきを取り除きましょう。
ティッシュで拭き取る
手軽に取り入れられるティッシュオフは、余分な油分だけを取り除けます。
ポイントはこすらずに、押さえること。
洗い落とすことがないので乾燥を防ぎつつ、ファンデーションのノリも良くなります。
ティッシュ1枚あれば簡単にできる方法ですので、ぜひお試しください。
クレンジング剤で落とす
ティッシュオフしてもべたつきが取れない化粧下地は、メイク崩れの原因にもなるため一度クレンジング剤を使用して落とします。
優しくマッサージするように落としたら、クレンジング剤が肌に残らないよう洗い流してください。
べたつく化粧下地は肌質に合っていない可能性もあるため、別の物への変更も検討しましょう。
「べたつく」という理由で化粧下地を省くのはNG
不快なべたつきは避けたいところですが、それを理由に化粧下地を省くのは大きな間違いです。
化粧下地とファンデーションはそもそもの役割が異なり、ファンデーションは外見を美しく見せるためのもの。
一方、化粧下地は肌の表面をなめらかにして、メイクのベースを整えるためのものです。
化粧下地の主な働きは、以下の3つです。
化粧下地には肌のトーンを補正したり、均一にしたりする効果があり、ムラやくすみをカバーし、明るく健康的な肌を演出します。
メイクの仕上がりにも影響するため、必ず化粧下地でベースを整えましょう。
化粧下地の働きを、それぞれ解説します。
化粧ノリをよくする
肌の凹凸を均一にして滑らかにする化粧下地は、ファンデーションの密着度をあげて化粧ノリを良くします。
適切な使用でメイク崩れしにくくなるうえ、目的により化粧下地をうまく使い分けると、よりキレイな肌色を演出できます。
■化粧下地の種類
・皮脂や汗の吸収をコントロールしてテカリを抑える
・コントロールカラーとして肌色を調整する
・保湿成分で乾燥を防ぐ
とにかくべたつきやテカリをどうにかしたい方は、「皮脂や汗を吸着するタイプ」。
肌のくすみや赤みが気になる方は、塗ることで隠せる「コントロールカラー」を、乾燥が気になる方は「保湿タイプ」を選びましょう。
紫外線から肌を保護する
化粧下地には紫外線によるシミやくすみ、乾燥から肌を保護する役割もあります。
1年中降り注いでいる紫外線の対策には、UV効果のある化粧下地を塗ることが大切です。
日焼け止め作用のある化粧下地には「SPF」と「PA」が含まれており、2種類の紫外線である「UVB(B紫外線)」と「UVA(A紫外線)」から肌を守ります。
SPF | PA |
---|---|
SPFはUVBを防ぐ効果の目安。 1~50の数値で表され、数値が大きくなるほどUVカット効果が高い。 | PAはUVAを防ぐ効果の目安。 (+)マークで表示され、増えるほど防御効果が高くなり、最高レベルは+マーク4つ。 |
化粧下地は肌を紫外線から保護し、肌ダメージやメイク崩れを軽減するうえ、日焼けによるくすみを防ぎ、肌のトーンを均一に整えます。
肌を美しく保つケア目的のためにも、化粧下地を使用しましょう。
毛穴詰まりを防ぐ
化粧下地はファンデーションから肌を保護し、毛穴詰まりを防ぐ役割もあります。
化粧下地を省いてファンデーションを塗ると毛穴の奥まで入り込み、クレンジングや洗顔では落としにくくなります。
特に、カバー力の高いファンデーションは、開いている毛穴を埋めやすくなるので注意が必要です。
化粧下地を先に塗ることでメイクが落ちやすくなり、肌に摩擦を与えてしまうことも少なくなるため、ダメージを最小限に抑えられます。
化粧下地がべたつく原因のまとめ
化粧下地がべたつく原因には、スキンケア方法や厚塗りが関係しています。
べたつきはメイクの仕上がりやキープ力にも影響し、1日の気分も左右するでしょう。
化粧下地にはキレイに見せる以外にも、肌を保護する役割があります。
メイク前にひと手間かけることで美しい仕上がりがキープできるため、ぜひ肌質に合った化粧下地で今回紹介した方法を取り入れてみてください。