目元を魅力的に演出するための必須アイテムであるマスカラは、最後まで使い切るのが難しいコスメの1つです。
購入してから長く使えるマスカラについて「どのくらい持つのだろう?」と思う方も、多いのではないでしょうか。
今回はマスカラの使用期限と寿命が過ぎたときのサイン、使用期限までに使い切る方法などを紹介します。
マスカラの使用期限を知ることで、肌トラブルを防ぎ、まつ毛への負担を減らせます。
マスカラはどのくらい持つ?
マスカラの使用期限は未開封の場合は3年以内、開封後は3ヶ月以内と言われています。
それぞれの状態でどのくらい持つのか、使用期限について詳しく見ていきましょう。
■マスカラはどのくらい持つ?
・未開封での使用期限
・開封してからの使用期限
未開封での使用期限
未開封のマスカラにおける使用期限は、製造日から3年以内です。
なかには、使用期限が記載されていないマスカラもありますが、薬機法によれば「3年以上経っても品質が保たれる未開封の化粧品は、製造日や使用期限の記載が不要」とされています。
使用期限の記載がないとはいえ、いつまでも使えるわけではないため、できる限り製造日から3年以内を目安に使い切りましょう。
ただし、未開封であっても高温多湿の環境や日光の当たる場所で長期間保管すると、品質が変化する可能性もあるので注意が必要です。
開封してからの使用期限
開封したマスカラはまつ毛から皮脂が付着し雑菌繁殖のリスクが高くなるため、一般的に3ヶ月以内とされています。
さらに、マスカラは誤った保管方法により劣化が早まるので注意が必要です。
開封したあとも高温多湿や直射日光の当たる場所に置くのは避け、常温で乾燥したところに保管してください。
使用期限内にマスカラを使い切れるか不安な方は、開封した日付を書いておくのがおすすめです。
直接マスカラ容器に油性ペンで日付を書くと消えることもあるため、シールやマスキングテープなどに記入して貼りましょう。
使用期限が切れたマスカラを使うと?
コスメのなかでも使用期限が短いマスカラは、使用し続けることで3つのトラブルにつながる可能性があります。
それぞれのトラブルを詳しく解説していきます。
肌トラブルを起こしやすくなる
まつ毛や皮膚に付着したブラシを容器に戻すマスカラは、使用するたびに雑菌や空気が入り込みやすいアイテムです。
雑菌が繁殖し続けると、以下のような肌トラブルを起こす可能性があります。
■使用期限切れマスカラで起こりやすい肌トラブル
・まぶたの赤み・腫れ・かゆみ
・目の充血
・ものもらい
・結膜炎
目は粘膜に近く、肌よりもマスカラの成分を吸収しやすいため、まつ毛に使用するマスカラによりトラブルを起こしやすくなります。
マスカラは雑菌が繁殖しやすいアイテムなので、トラブルを起こさないようにできるだけ早めに使い切りましょう。
固まり塗りづらくなる
使用期限が切れたマスカラは時間の経過とともに質感が固く変化し、塗りづらくなったり、すぐに落ちてしまったりします。
マスカラが固まる原因は以下のとおりです。
■マスカラが固まる3つの原因
・液の乾燥
・成分の変化
・頻繁な使用
マスカラの原料には水分が含まれており、使用とともに蒸発して少しずつ液が乾燥します。
出し入れの際、空気に触れる時間が長いと乾燥に拍車をかけ、油分も固まりやすいことから、成分バランスが崩れてテクスチャーや質感が変化します。
乾燥して固まったマスカラ液では使用期限内と比べるとどうしても扱いづらく、まつ毛を均一に塗ることが難しいため、美しい目元を作れなくなるでしょう。
以下の記事では、マスカラがすぐにポロポロ落ちる原因などについて紹介しているので、合わせて読んでみてください。
毛先がダマになりやすくなる
乾燥して固まったマスカラは毛先がダマになりやすく、メイクの仕上がりにも影響します。
マスカラが固まるとブラシの毛先に液が上手く付かないことで塗りづらくなり、何度も塗り直さなければなりません。
1本1本、均一にマスカラが付着しないため、上手くセパレートされずまつ毛同士がくっついたり、塊ができたりします。
しかし、ダマになったまつ毛をきれいにするには手間がかかります。
綺麗な仕上がりにするためにも、トラブルの元になる使用期限切れのマスカラは避けて、品質のよい状態のものを使用しましょう。
ダマになってしまったときの直し方については、下記の記事で紹介しているので、合わせて読んでみてください。
マスカラの寿命が過ぎたサイン
いつ開封したか忘れてしまったマスカラでも、寿命が過ぎたのかを確認できるサインが4つあります。
開封したマスカラは使用期限が3ヵ月以内とされていますが、保管状況や使い方によって寿命を早く迎える可能性があります。
4つのうち1つでもサインが見られたマスカラは、使用を控えましょう。
それぞれのサインについて詳しく解説します。
匂いの変化
寿命が過ぎたマスカラは不快な刺激臭を放つことがあります。
一般的にマスカラは香料を含まないか、わずかに香りが付けられている程度ですが、寿命が過ぎると全く異なる臭いを放ちます。
■こんな臭いがしたら注意!
・ツンとした臭い
・酸っぱい臭い
不快な臭いがするマスカラは、雑菌が繁殖して品質の劣化が進んでいる可能性があります。
匂いの変化を感じたときはすぐに使用を止めましょう。
マスカラの匂いはブランドや成分によって異なるため、元の匂いと比べることが大切です。
テクスチャーの変化
開封したばかりのマスカラは滑らかで伸びがよいですが、寿命が過ぎるとパサパサした固いテクスチャーに変化します。
固いテクスチャーになる原因はマスカラ液が乾燥し、成分バランスに影響を与えるのです。
通常のマスカラは「スルッ」とまつ毛に密着しますが、固いテクスチャーになってしまうとブラシの液付きが悪くなり上手く塗れません。
また、固いテクスチャーのマスカラは塗るときに摩擦が生じやすく、まつ毛を傷つけるリスクが高くなります。
ボソボソとして塗りにくいと感じたら、寿命が過ぎたサインといえるでしょう。
以下の記事では、マスカラを塗った際にバサバサになる原因について詳しく説明しているので、気になる方は読んでみてください。
色の変化
寿命が過ぎたマスカラは時間の経過とともに、濁った色に変化することがあり、濃い色が茶色や灰色のように変わるケースもあります。
原因は主に酸化と乾燥ですが、雑菌の繁殖や直射日光による化学変化でも変色します。
クリアなマスカラが赤みを帯びたり、濁ったりしている場合は変色しているため、注意してください。
マスカラには黒色だけでなく、茶色・青・赤・クリアなどさまざまな色があり、変化が分かりにくいタイプもあるので、匂いやテクスチャーと合わせて確認するとよいでしょう。
液体が分離
マスカラは水や増粘剤、防腐剤などが混ざり合った混合物であり、劣化や時間の経過とともに液体が分離することがあります。
本来マスカラは均一に混ざり合っていますが、分離すると液体と油分に分かれます。
にじみやすくなったり、まつ毛に液体が付着しにくくなったりした場合には、分離している可能性が高いでしょう。
分離しているときには無理やり混ぜることは避け、新しいマスカラに切り替えてください。
マスカラの持ちをよくする方法
コスパを良くするために少しでもマスカラを持たせるには、以下4つの方法があります。
コスメのなかでも寿命が短いマスカラは、4つの方法でできるだけ長持ちさせましょう。
洗顔したあとにマスカラを使用
マスカラの劣化は、ブラシについた雑菌が容器内に入り込み繁殖して起こるため、少しでも防ぐために洗顔後に使用するのがおすすめです。
まつ毛やまぶたの汚れ・余分な皮脂を落としてからマスカラを使用すれば、雑菌の混入は最小限に抑えられます。
ただし、洗顔後にすぐマスカラを使用すると上手く密着せず、にじむ可能性があるため、まつ毛が完全に乾いてから塗りましょう。
まつ毛を十分に乾かしてからマスカラを使用することで、美しい仕上がりになり、持続力もアップします。
洗顔の前後は水分が容器内に入り込まないよう気を付けながら、マスカラを使用しましょう。
正しい洗顔方法については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
マスカラブラシを使用したあとは汚れを除去
マスカラブラシに付着した雑菌は劣化を早める原因となるため、汚れを取り除くことでマスカラの寿命を伸ばせます。
マスカラを使用するたびにブラシ全体をティッシュで軽く拭きとり、過剰な雑菌の繁殖を抑えることが可能です。
また、ブラシと同時に汚れやすいボトルの縁も綺麗に拭くのをおすすめします。
マスカラブラシの汚れを除去するときには、水洗いは避けてください。
マスカラには水に溶けにくい成分が含まれており、ブラシを水で洗っただけでは汚れを落とせず、ブラシの形状や毛並みが変形する恐れがあります。
容器内に余分な水分が入ることは望ましくないため、水洗いせずに乾いたティッシュで軽く拭き取る程度に留めましょう。
化粧水や乳液を混ぜるのは劣化の原因
固まっているマスカラを元に戻すために、化粧水や乳液を混ぜる方法がありますが、劣化の原因につながるためおすすめできません。
化粧水や乳液を入れると余分な水分が入るうえ、雑菌が繁殖しやすくなり、寿命が短くなります。
化粧水や乳液は水分や保湿剤を含んでいるため、マスカラの成分バランスが崩れ、まつ毛に上手く密着せず滲んだり、ヨレたりする可能性があります。
固まったマスカラを直したい場合はお湯で温めるか、マスカラ専用の薄め液を使用しましょう。
マスカラ専用の薄め液は100円ショップやドラッグストア、インターネット販売で購入できます。
ただし、ウォータープルーフタイプのマスカラは薄め液を入れることで落ちやすくなるため、使用を控えましょう。
酸素に触れないよう蓋を閉める
マスカラは酸化すると寿命が早まるため、できるだけ酸素に触れさせないように管理します。
酸素に触れさせないコツは以下のとおりです。
■酸素に触れさせないコツ
・使用後はしっかりと蓋を閉める
・ボトルのふちを綺麗にしておく
・過度なポンピングはしない
酸素に触れさせないためにマスカラの蓋をしっかり最後までキュッ閉めるのを習慣化しましょう。
ボトルの縁はマスカラ液が付きやすく、固まってしまうときっちり閉めにくくなるため、毎回拭き取るのがおすすめです。
ブラシにマスカラを絡ませようと容器に空気を入れる過度なポンピングは、酸素に触れさせる原因となります。
ブラシを抜き差しするときはボトル内でゆっくり回転させながら動かすと、酸素との接触を最小限に抑えられます。
マスカラ液が乾燥すると、塗ったあとにバサバサになりやすいので気をつけましょう。
下記の記事ではマスカラがバサバサになりやすい原因について紹介しているので、伴わせて読んでみてください。
マスカラを使用期限までに使い切るには?
開封したマスカラの使用期限はおよそ3ヶ月ですが、その期間に使い切るのは難しいと思う方もいるかもしれません。
ここでは、使用期限内に使い切るためのポイントを2つ紹介します。
■マスカラを使い切るためのポイント
・容量が少ないものを使用
・使い切るために厚塗りはNG
容量が少ないものを使用
マスカラの容量はおよそ4~10mlであり、使用期限までに使い切るには4mlに近い小さめサイズを選ぶのがおすすめです。
使用頻度が1日1回である方も多く、容量の多いマスカラを購入すると、3ヶ月以内に使い切れないことも多いでしょう。
また、自分好みのマスカラでなければ容量が少ないといえ、使い切れない可能性もあります。
以下のタイプから自分の好みに合った低容量マスカラを選んでみてください。
■マスカラの種類
・ボリュームタイプ
・ロングタイプ
・セパレートタイプ
・カールタイプ
まずは、自分のなりたいイメージと目的に合ったタイプを選び、そのなかから4mlに近い用量のマスカラを探してみましょう。
以下の記事では、マスカラそれぞれの種類の特徴について詳しく紹介ししているので、気になる方は読んでみてください。
使い切るために厚塗りはNG
ボリューム感や長さを強調するために、厚塗りをしてしまう方もいらっしゃいますが、実際には以下のデメリットがあります。
■マスカラを厚塗りしたときの問題点
・まつげ同士がくっつきやすくなる
・まつげがまとまらずにダマになる
・乾くまでに時間がかかる
・まつ毛が重たい印象になる
・マスカラがにじみやすくなる
マスカラはまつ毛を長く見せたりカールさせたりして、瞳を魅力的に演出します。
厚塗りは上手にセパレートできずダマになる原因となり、美しい目元からかけ離れてしまううえ、まつ毛に余分な負担をかけます。
細く繊細なまつ毛は過剰な重さや負担がかかると、折れたり抜けたりする可能性もあるため、厚塗りは控えて適量を使用してください。
マスカラはどのくらい持つのかのまとめ
マスカラの使用期限は、未開封と開封後で以下のように異なります。
状態 | 使用期限 |
---|---|
未開封 | 製造日から3年以内 |
開封後 | 3ヶ月以内 |
寿命が過ぎたマスカラを使用すると、肌トラブルや塗りづらくなる原因となり楽しんでメイクできません。
開封したマスカラは3ヶ月以内に使い切り、以下の寿命が過ぎたサインが現れたら新しいマスカラに買い替えましょう。
■寿命が過ぎたサイン
・異臭がする
・テクスチャーが固い
・変色している
・分離している
マスカラは一手間で長持ちさせることができるため、今回紹介した方法をぜひ取り入れてみてください。